更新日:2020/05/09
公開日:2020/04/20

Q. 交通事故では健康保険が使えないと聞きました。本当ですか?

●交通事故でも健康保険は使える

交通事故で健康保険が使えない、自由診療が原則であるなどということがまことしやかに言われています。
通常であれば3割負担ですむ健康保険が使えなければ自由診療になり、支払う額が大幅に違ってきてしまいますから、大きな問題です。
実はこれは正しくありません。
健康保険は交通事故の場合でも使うことができます。
この点についてはかつて厚生省の通達により全国の市町村に徹底されており、現在も取り扱いに変更はありません。

●なぜ自由診療だと言われるのか

ではなぜ交通事故では健康保険が使えないと言われるかというと、病院側が自由診療を望んでいるという事情があります。
健康保険の医療点数の単価は10円ですが、自由診療の場合は平均20円となっていることから、病院の利益のためにできるだけ自由診療を進めようとしている可能性があります。
多くの場合は病院の側から「自由診療にしてほしい」というお願いのような形で提案をしているようです。
中にはなかば強制的な言い回しで「健康保険の使用はできないから自由診断にします」と言ってくることもあります。
しかしこの場合でも、健康保険を使うかどうかの選択権は被害者本人にありますので、病院の言うことだからと思って従う必要はありません。
もし実際にそのように言われた場合には「健康保険が使えない法律上の根拠」を病院に尋ねてみることをおすすめします。
法律上の根拠はもちろんありませんので病院側はこの質問に答えることはできいはずです。

●どうしても自由診療と言われたら

それでも病院側がどうしても自由診療という形で進めようとする場合もあります。
そのような場合には、健康保険組合や市町村の健康保険課などに相談してみてください。
なお、中には自由診療でなければ行うことができない治療も存在しますのでご注意ください。

●健康保険を適用する場合の手続

交通事故の診療で健康保険を適用してもらう場合には「第三者行為手続き」という手続きが必要です。
交通事故が原因の治療費は最終的には加害者が負担することになり、健康保険が適用された場合というのは健康保険組合が一時的に立て替えている扱いになります。
そこで、交通事故の診療で健康保険を適用した場合には、健康保険組合が後日加害者に請求をすることができるようにするために、その怪我が第三者(加害者)の行為によって生じたものであることを健康保険組合等に届け出ておく必要があります。

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