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更新日:2020/07/26
公開日:2020/07/09

子供がむち打ちになった際の対処法や請求できる慰謝料

子供 むち打ち

大切な子供が交通事故に遭ってしまったら、親としてはとても心配なものです。とくに大人と違って子供は自分の症状を上手く説明することが苦手です。

そのため子供に痛みの自覚症状があったとしても、うまく親に伝えられず後になってからむち打ち症などが発覚する場合があります。その結果症状が悪化してしまう場合があるため注意が必要です。

ここでは子供が小学校に通う期間である児童期の子供に焦点を当て、子供が交通事故に遭った場合に受診するべき病院や、むち打ち症になった際に請求できる慰謝料を解説します。

交通事故被害でもっとも多い怪我はむち打ち症

交通事故でもっとも多い怪我がむち打ち症です。むち打ち症はドライバーである大人と同じように、同乗者である子供であっても受傷するリスクがあります。ここではむち打ち症についてより具体的に解説します。

むち打ち症とは

むち打ち症とは,交通事故による外部からの衝撃が原因となり,首がむちを打ったように伸縮した結果,頸部の筋肉・靭帯・椎間板等の軟部組織や骨組織が損傷することを言います。その結果痛みのみならず、吐き気やめまいといった症状を併発する場合もあります。

むち打ち症の事故で多いのは、信号待ちで停車中に、後ろの車から不意に衝突され衝撃を受け入れる体制が取れずに首や腰にダメージを受けることが多いです。

なお、むち打ち症はいわゆる総称であるため、病院で診断書を書いてもらう場合は、外傷性頚部症候群(頚椎捻挫・頚部挫傷)、神経根症(頚椎椎間板ヘルニア・頚椎症性神経根症)、脊髄損傷といった専門的な診断名となります。

交通事故が原因のむち打ち症が子供に与える影響

子供は体組織の柔軟性が高いため、大人に比べてむち打ちの治りは比較的早いとされています。しかし、子供であるからと治療を行わずに自然治癒に任せる行為は、後に実は症状が悪化していたといった場合や、後遺障害が残るといった結果を引き起こす可能性があります。

そのため、自然治癒に任せるのではなく病院を受診するようにしましょう。

子供が交通事故でむち打ちになったら必ず病院へ行く

子供が交通事故でむち打ちになったら、親はかならず病院へ連れていくべきです。たとえ子供がどこも痛いところがないと言っていたとしても、後に痛みや症状を感じた時にはむち打ちの症状が悪化していたという結果にもなりかねません。

また。後に慰謝料請求を行うにあたっても、病院を受診することで示談交渉が有利に働く場合があります。受診したという履歴を残すという意味でも、事故後は必ず病院には必ず連れていくようにしてください。

痛みを伴わない場合でも交通事故に遭ったら整形外科を受診する

交通事故後にむち打ち症が疑われる場合は、整形外科を受診してください。整形外科では、病状によってレントゲン撮影やMRIなどの精密検査を受けることが可能です。また整形外科の中には、交通事故専門外来を開設している病院もあります。そのような病院では、むち打ちをより詳しく診察・治療することが可能です。

整形外科の中には交通事故の治療を嫌がる病院もあるため、専門外来を受診することも検討してください。

たとえ、子供が痛そうにしていなくても、まずは整形外科を受診するようにしましょう。

整骨院(接骨院)を受診する場合は注意が必要

よくある間違いとして、整形外科の治療費は請求できるものの整骨院・接骨院でかかった治療費は請求できないというものがありますがこれは間違いです。

ただしくは整骨院にかかった費用も加害者側に請求することができます。しかし整骨院に行くタイミングには注意が必要です。

整骨院・接骨院は保険医療機関ではありません。そのため施術を行うスタッフも、医師ではなく柔道整復師です。治療費を請求したい場合には、整形外科の医師に指示をしてもらってから、整骨院へと治療を引き継いでもらうようにしましょう。

体育の授業やクラブ活動はむち打ちの自覚症状がなくても休ませる

子供が交通事故の被害に遭ったのち、たとえ子供が痛みや違和感を訴えていない場合でもしばらくは運動を控えるようにしましょう。

むち打ちは事故後に自覚症状が現れないことでも知られています。自覚症状が無いからといって、いつも通りの激しい運動をくり返していたら、いつの間にか症状が悪化していたというケースにもつながりかねません。

また後の保険会社との交渉においても、怪我の原因がむち打ちであるのか運動中のものであるのかを指摘され、適切な慰謝料を受け取れない可能性もでてきます。

そのため交通事故後の子供の運動はできるだけ控えるようにしましょう。

子供のむち打ち症の治療でかかる費用と期間

子供の体調を心配すると同時に、親として心配になるのが子供の治療費と治療期間です。経済的に余裕がない場合は特にむち打ち症の治療でかかった費用はしっかりと賠償金として請求したいものです。

むち打ち症の治療でかかる費用や期間は、その怪我の程度によって異なります。たとえば、症状が軽度の場合は痛み止めや湿布の処方のみで済むことが多いため、合計1万円程度で済むことがあります。

一方でむち打ちにより神経が損傷するといった場合は、慢性的な痛みを緩和するための投薬費や定期的な受診が必要となることから、結果として治療費が大きくなる場合があります。

そのため病院を受診する際は、病院で適切な診断書を出してもらい、治療にかかる費用をあらかじめ計算しておくことが重要です。

事故後はまず親が主体となり子供をケアする

交通事故は車を運転していた親以上に、子供への負担も大変大きいものです。とくに精神的に発達期にある児童期の子供においては、自分の症状が上手く伝えることができないわだかまりや、事故発生時のことを思いすことが原因となりストレス強く感じてしまう可能性があります。

そのため子供を病院に連れていくと同時に、一番身近な存在である親が主体となって親身に子供の身体的・精神的ケアにあたってあげることが重要といえます。

また親もすべての負担を抱え込むのではなく、親子ともに精神的に負担を感じる際は心療内科や精神科で交通事故後のストレスや悩みを相談することも検討してください。

子供のむち打ち症で請求できる慰謝料

慰謝料とは、数ある損害賠償のうちのひとつであり、精神的・肉体的苦痛による損害に対して払われる賠償を指します。交通事故において請求可能な慰謝料は「入通院慰謝料」「後遺症慰謝料」「死亡慰謝料」の3種類になります。

むち打ちの場合は、「入通院慰謝料」および、万が一後遺症が残った際は「後遺症慰謝料」の2つを請求することとなります。

なお、実際に入通院にかかった交通費や治療費などは損害賠償金として請求することとなります。

慰謝料はあくまでも損害賠償金という大きなくくりの中の、精神的・肉体的苦痛に対する補償というカテゴリーと認識しておきましょう。

大人の交通事故と同じように慰謝料を請求できる

精神的・肉体的苦痛は大人同様子供も感じるものであるため、交通事故の被害者が子供の場合も当然に慰謝料をもらう権利があります。

なお慰謝料の請求にあたっては、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準のうちひとつを適用し示談交渉を進めることになりますが、基準によって慰謝料の額は大きく異なるため注意が必要です。

むち打ちの入通院慰謝料の相場

子供の交通事故による入通院慰謝料は、子供と大人で慰謝料の算出方法に違いはありません。

入通院慰謝料の相場は自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準で金額が変わってきますが、まずは自賠責基準の計算例をお伝えします。

自賠責保険の傷害による入通院慰謝料は、「1日あたり4,200円」と定められています。

自賠責保険はあくまで最低限の補償であるため、被害者にとって有利な条件での慰謝料にはならず、以下の2つの内で「少ない方」を基に算出されます。

・実治療日数(入院日数+通院日数)×2
・すべての治療期間

例えば、むち打ちで「入院10日」、「通院10日」、「治療期間30日」のケースを考えてみます。この場合、治療期間30日のうち、「実治療日数」は20日になります。

「30日(治療期間)」と「40日(入院日数+通院日数×2)」では、「治療期間」の方が少ないため、こちらを基に慰謝料が計算されます。計算式は以下のとおりです。

30(日)×4,200(円)=12万6,000円

なお、自賠責保険の場合1人の被害者につき「治療費や慰謝料を含め120万円まで」と上限が定められています。そのため、治療費が高額になれば、慰謝料が全額支払われない可能性があるため注意が必要となります。

むち打ちの後遺障害慰謝料の相場

交通事故が原因で子供が後遺障害を患ってしまった場合は、入通院慰謝料とは別に後遺障害慰謝料の請求が可能です。

この後遺障害には等級があり、等級に応じた額が支払われることとなります。

むち打ちの後遺障害等級は12級13号と14級9号となっています。

後遺障害慰謝料も同じく、自賠責基準と弁護士基準がありますが、ここでは自賠責基準をもとに紹介します。

むち打ちの後遺障害慰謝料の相場は以下の通りです。

【等級】*自賠責基準
12級13号:93万円
14級9号:32万円

弁護士基準により慰謝料の増額が可能

ここまで入通院慰謝料と後遺障害慰謝料を自賠責基準を参考に確認してきましたが、自賠責基準の慰謝料の安さに驚かれた方も多いかもしれません。

そのような場合は、弁護士基準での慰謝料請求により慰謝料の増額が可能です。

例えば、入通院慰謝料の場合は自賠責基準で1ヵ月あたり12万6000円でしたが、弁護士基準にすると通常の怪我の場合28万円まで増額することが可能です。

後遺障害慰謝料の場合、自賠責基準を弁護士基準へ見直すと、12級13号の93万円が290万円へ、14級9号の32万円から110万円へと大幅な増額が可能となっています。

そのため、適切な慰謝料を受け取るためには弁護士基準での算定が必要ということになります。

子供のむち打ち症の慰謝料請求は弁護士へ相談すると良い

子供のむち打ち症の慰謝料請求は複雑化するケースが多いです。

そのため慰謝料請求にあたっては法律のプロである弁護士に相談することも視野に入れてください。

交通事故案件の経験が豊富な弁護士であれば、むち打ち症の被害を受けた子供への通院頻度や弁護士基準を用いた損害賠償請求が可能です。

大切なわが子がむち打ち症の被害を受けたのにもかかわらず、適切な慰謝料を受け取れなかったら浮かばれません。

ぜひ一度子供のむち打ち症被害に関する弁護士への相談を視野に入れてください。

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