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更新日:2020/07/25
公開日:2020/04/20

民事裁判(民事事件)と刑事裁判(刑事事件)の違いとは?

民事裁判(民事事件)と刑事裁判(刑事事件)の違いとは?

交通事故の裁判に関するニュースで、加害者が受ける裁判として「刑事裁判」と「民事裁判」という単語を耳にしたことはありませんか?なぜ裁判を2つも受ける必要があるのでしょうか。これらの裁判にはどのような違いがあるのでしょうか。2つの裁判の違いを知ると、その意味が見えてきます。

交通事故に遭って、訴訟の提起を考えている人にとっても参考になる刑事裁判と民事裁判の違いをご説明します。

民事裁判とは

違いを知る前に、まずは2つの訴訟について説明します。

民事裁判 とは、一般の人や会社などの私人の間の紛争を解決するための手続きです。民事裁判では、裁判所がどのような事実があるのかを確認し、当事者間の権利関係を民法・商法に基づいて判断します。訴訟の手続きについては民事訴訟法が規定しています。

交通事故事案における民事裁判では、事故の被害に対する賠償金額が争点となります。紛争の対象が金額にして140万円以下の事件では簡易裁判所、140万円を超える事件は地方裁判所にて取り扱われます。被告がお金を払わない場合は判決書に基づき、原告は強制執行を申し立てることができます。具体的には、不動産の差し押さえや売却などを行います。

刑事裁判とは

刑事裁判とは被告人が犯罪を行ったのかどうかや刑罰をどのくらい課すべきか等について判断するための手続きです。刑事裁判において、起訴をするのは検察官(検事)のみです。裁判員制度が適用される裁判の場合は一般人の中から選ばれた裁判員も参加します。被害者や遺族が参加する場合は、被害者参加人として加わります。

適用される法律には刑法、覚せい剤取締法、大麻取締法、銃刀法などがあります。刑事訴訟の手続きについては刑事訴訟法が規定しています。

刑事裁判と民事裁判の違い

刑事裁判と民事裁判の違いは3つあります。それは当事者が誰であるか、和解ができるかどうか、そして判決内容です。以下でそれぞれの違いを見ていきます。

当事者の違い

刑事裁判と民事裁判の違いの一つ目は当事者です。刑事事件では、国家から指定された警察官と検察官(検事)が犯罪について捜査を行い、検察官が被疑者に対して刑事裁判を起こします。そのため、刑事裁判の当事者は警察官・検察官と被疑者(被告人)・弁護人ということになります。

検察官は国の捜査機関の一員として、被疑者の身柄確保や裁判所から令状を得た上で逮捕や差し押さえといった強い権限が与えられています。そういった強制力を伴うところも刑事・民事裁判の違いとなります。

民事事件は私人同士の財産や賠償金(慰謝料)に関する揉め事ですので、民事裁判の当事者は揉めている一般の人同士ということになります。原告・被告人ともに特別な捜査権限があるわけではないという意味で、対等の立場であるといえます。

和解の有無の違い

刑事裁判と民事裁判の違いの二つ目は和解の有無です。民事裁判は一般人同士の揉め事となりますので、当事者同士が納得することが最終目標です。そのため、訴訟の途中で話し合いによる紛争解決を行い、和解することが多々あります。実際、判決が下されるケースよりも裁判官により和解の意志を訊ねられ、和解に至る方が多いのです。

刑事裁判は国が刑罰を与えるかどうか決める手続きですので、和解といった解決方法はありません。また、刑事裁判は予め被疑者について捜査が行われ、犯罪の可能性が濃厚となってから行われるものですので、起訴されるとほとんどの場合で被告人に有罪が宣告されています。

判決内容の違い

民事裁判と刑事裁判の一番の違いは判決内容です。刑事裁判は有罪・無罪、刑罰の内容を決定するもので、民事裁判は交通事故事案では賠償金額などを決定するものです。民事裁判で罪に問われるようなことはありません。

刑事裁判と民事裁判の共通点

刑事裁判と民事裁判は全く異なるものかというと、そういうわけではなく、共通点も存在します。

刑事裁判と民事裁判の共通点は証拠内容にあります。同一の事案であれば、刑事裁判でも民事裁判でも提出する証拠はほとんど同一で通用します。証拠の中身としては、刑事裁判は被疑者の罪を証明するための裁判ですので、特に厳しい合理性が求められます。

裁判というと、被告人を裁く場所という印象を受けがちですが、被告人は推定無罪という原則があります。そのため、実際には原告がいかに充分な証拠を提出できているかを裁判員と裁判官が判断するという側面が大きいのです。

裁判所が扱う事件

民事裁判と刑事裁判の違いを見てきましたが、そのほかに裁判所が扱う事件はあるのでしょうか。

裁判所が扱う事件は主に6つあります。交通事故事案に関わりがある刑事事件と民事事件の他、行政事件、家事事件、少年事件、医療観察事件です。以下がその詳細です。

●民事事件
私人や法人同士の揉め事、紛争を解決するための手続きに関する事件

●刑事事件
犯罪の被疑者の有罪・無罪を決めるための手続きに関する事件

●行政事件
私人が国や公共団体に対して提訴する訴訟のうち、公法が適用される事件

●家事事件
離婚や相続など、夫婦や親子間のトラブルを解決するための手続きに関する事件

●少年事件
少年の非行や犯罪に対して、措置を決めるための手続きに関する事件

●医療観察事件
心神喪失状態で重大な他害行為を行った者について、医療観察法による処遇を決めるための手続きに関する事件

交通事故で民事訴訟を考えている場合は弁護士への依頼を

民事裁判は原告・被告人のどちらも、本人だけで裁判に臨むことができます。しかし、たとえ本人訴訟を行うにしても、弁護士に相談してから判断されることをお勧めします。なぜならば、素人判断ではその事案が本人訴訟に適しているかどうかが分からないためです。本人訴訟により裁判が長引いてしまえば、余計に費用がかかることになり、本末転倒です。

弁護士を雇う義務はありませんが、相談することは様々なリスク回避に繋がるため、総合的に考えて大きなコストとはならないでしょう。交通事故で民事訴訟を考えている場合は、ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

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