交通事故の弁護士費用の相場と費用内訳を解説

交通事故のため治療・入院すると、保険会社と慰謝料や損害賠償について交渉しなくてはなりません。

ところが、保険会社は交通事故の示談交渉のプロですから、一般の人では対等に交渉するのが難しいのが現状です。
そこで専門家である弁護士へ依頼することになるのですが、弁護士費用がどれだけかかるかと心配される方が多いのではないでしょうか。

弁護士費用の相場がわからなければ、高額な費用がかかってしまうのではないかと心配するのも当然でしょう。
この記事では、交通事故の弁護士費用の相場がどれくらいかご紹介します。

交通事故の弁護士費用は一律ではない

交通事故のため治療・入院して、仕事ができなくなったり体が動かなくなったりすることがあります。そのようなケースでは、相手の保険会社と交渉し満足のいく補償をしてもらわなくてはなりません。

自分で示談交渉して慰謝料や損害賠償を請求するよりも、弁護士に依頼した方が増額されるケースがあります。裁判所が基準にしている金額は被害者の救済に手厚いのですが、弁護士はそれを採用しているためです。

ところが、弁護士というのは日本ではまだ身近な存在ではなく、交通事故の示談交渉を依頼するのは敷居が高いと感じる人が多いのです。高額な弁護士費用がかかってしまうのではと心配しているのが原因と考えられます。

弁護士費用が高いと思っている人は多いようですが、どのくらいかかるか具体的に把握している人は少ないでしょう。
そのためどこの事務所も弁護士費用は高額だと思っている人も多いようですが、実際はそれぞれの事務所によって金額にばらつきがあります。

これは、弁護士会の定める報酬基準に従う必要がなくなり、それぞれの事務所で弁護士費用を設定できるようになったためです。
リーズナブルな弁護士費用の事務所を探すため、相場がどのくらいか把握しておくことをおすすめします。

実際の弁護士費用はこれくらいの相場

弁護士費用はどこの法律事務所も同じわけではありませんが、それぞれの費用に相場があります。

(1)事件について相談するのに必要な法律相談料

いきなり弁護士に依頼するということはなく、必ず依頼する前に事件の詳細について話します。

その際に必要となるのが法律相談料です。相談を受けた弁護士はどうやって事件を解決するかを提案するのが通常です。

相談を受けた弁護士は依頼人から頼まれれば仕事を受けるのが当たり前ですが、場合によっては弁護士の方から断ることもあります。
依頼人の要望に応えられないと弁護士が判断すると受任しないことがあるためです。

交通事故事件だけでなく他の事件であっても、ほとんどの法律事務所の相談料の相場は30分5000円、あるいは1時間1万円です。
これは弁護士会の報酬基準を採用した料金体系であり、最近では相談料が一切かからない事務所も増えてきました。

以前は弁護士会の報酬規定のとおりの同じ料金の事務所ばかりでしたが、自由化され事務所ごとに異なる料金になりました。
これは自由競争を促進することと、相談料が無料となれば相談者は気軽に相談しやすくなることを目的としています。

法律相談料が無料になれば相談者の負担は軽くなるので、積極的に利用したいサービスです。

(2)事件を依頼した場合に支払う着手金

弁護士に事件を依頼して最初に支払う初期費用が着手金で、成功するかどうかと関係なく弁護士へ支払うお金です。

保険会社との示談交渉や裁判を行うために弁護士は活動しますが、それに対する報酬としての意味があります。そのため、事件の途中で弁護士にやめてもらっても着手金は戻りません。

以前は弁護士会の報酬規定に従った事務所ばかりだったため、着手金の相場は10万円でした。最近では、自由化により示談交渉の着手金の相場は20万円ほどになっています。

着手金はどれくらい事件が難しいかや損害賠償がどのくらいの金額になるかによって決まっていた時代もありましたが、依頼者に配慮して着手金なしで成功報酬を支払うだけという事務所も出てきました。

交通事故事件が裁判になった場合は、加害者からもらえるお金である経済的利益によって決まります。経済的利益の額ごとに着手金の算出基準は異なっていて、以下のようになります。

裁判をする場合の着手金の算出基準
経済的利益の額 割合
300万円以下 8%
300万円を超え3000万円以下 5%+9万円
3000万円を超え3億円以下 3%+69万円
3億円を超える場合 2%+369万円

経済的利益があまりに低い場合は、最低金額を10万円ほどにしている事務所がほとんどです。

【具体例】
交通事故の加害者に対して2000万円の損害賠償を請求する場合、着手金は2000万円×5%+9万円=109万円になります。

(3)事件が無事解決した場合の成功報酬

事件が無事解決した場合、その内容に応じて弁護士に支払うお金が成功報酬です。
成功報酬は直接に弁護士へ払うわけではなく、保険会社からもらうお金から成功報酬の分を弁護士が抜いて、残りは依頼人へ払われます。

成功報酬の金額は、弁護士の働きで増額できた経済的利益によって変わってきます。示談交渉のケースでは、弁護士の働きで増額できた分の10%ほどが相場です。裁判のケースは、以下の基準により算出されます。

裁判の場合の成功報酬の算出基準
経済的利益の額 割合
300万円以下 16%
300万円を超え3000万円以下 10%+18万円
3000万円を超え3億円以下 6%+138万円
3億円を超える場合 4%+738万円

【具体例】
交通事故の被害者が加害者の保険会社との示談交渉で200万円の金額を提示されていたが、弁護士に依頼して交渉してもらい示談金が600万円になったとします。この場合の成功報酬は、(600万円-200万円)× 10%+18万円 =58万円になります。

(4)遠くまで出かけてもらうと必要になる日当

事件によっては弁護士が遠くまで出かけなくてはならないことがあります。事務所を出て遠くまで行くので、それに対する報酬が日当です。

交通費とは別にかかり、相場は1日あたり3万~5万円ほどです。保険会社からの慰謝料から成功報酬を差し引くのと同時に、日当も差し引かれる場合がほとんどです。

(5)手続きのための実費

実費とは、示談交渉や裁判の手続きをするためにかかる費用です。示談交渉では、書類を取り寄せたり郵送したりする費用だけなので、数千円ほどです。

裁判では加害者への請求金額に応じて印紙代がかかるため、請求金額が高くなれば印紙代も高額になります。交通事故事件の印紙代の相場は数万円ほどかかります。

また、裁判所へ訴訟を提起する際には郵便切手を予め収める必要があり、その相場は数千円ほどです。

(6)消費税

弁護士費用にも消費税がかかりますが、実費だけは除外され課税されません。

日弁連によるアンケートから分かる費用相場

以上で見てきた相場は日本弁護士連合会(日弁連)が以前発表していた旧報酬規定が基になっています。これは平成16年に廃止されたものですが、自由化された今でも参考にされ続けています。

それとは別に、同じく日弁連が弁護士に費用に関するアンケートを取り、上位の回答を掲載したものがあります。アンケートでは、交通事故事案で500万円の経済利益があった場合の着手金と報酬金の金額を訊いています。その結果は以下のようになっています。

日弁連による着手金・報酬金額アンケート結果
1位回答 2位回答
着手金 30万円 40万円
報酬金 70万円 80万円

着手金は500万円の6%にあたる30万円、報酬金は10%にあたる70万円が1位になっており、旧報酬規定の割合と近い結果になっています。

その他の弁護士費用体系

上記では示談交渉や訴訟の弁護を依頼した際の代表的な費用体系をご紹介しました。その他の費用体系や料金について以下でご紹介します。

完全成功報酬制

完全成功報酬型とは、相談料と着手金はなしで実費と成功報酬のみを弁護士に支払う費用体系のことです。なかには実費も無料とする事務所もあります。しかしながら、その分成功報酬の割合が高く、支払う総額が成功報酬型よりも割高になることもあります。

タイムチャージ制

タイムチャージ制とは、成功報酬の代わりに弁護士の拘束時間に対して費用を払う報酬体系です。タイムチャージの料金は1時間5千円~3万円が大体の相場で、中には4万円ほどかかるところもあります。この費用体系は事案処理が早く済めば割安となりますが、長引くと毎月請求がかさんでいきます。特に民事訴訟は相手側の対応も迅速とは限らないため、タイムチャージ制だと費用が高くなる可能性があります。

書類作成の手数料

資料作成などのみを依頼したときは、事務手数料がかかります。内容証明作成の場合は2、3万円程度で依頼をすることができます。弁護を依頼すると、成功報酬型かタイムチャージ制の中に含まれることになるため、別途で書類作成の手数料が発生することはありません。

どのような場合に費用倒れになるのか

一般的に弁護士費用は高いというイメージを持っている人は多いでしょう。確かに、賠償金額や相場を知らなければ、弁護士費用を単体で見たときに高額な印象を持つでしょう。しかし、実際には獲得した賠償金のうちの何割かに留まることが多く、その場合は依頼者の利益は黒字になります。

では、反対に赤字になるときはどういったときでしょうか。弁護士費用の方が賠償金よりも高くなる費用倒れを起こすパターンをご説明します。

慰謝料が少ないと予想される交通事故事案

慰謝料が少ないと予想される交通事故事案では弁護士費用が赤字になってしまうことがあります。どのような場合に慰謝料が少ないかというと、物損事故や入院の必要がない・後遺障害が認められないなど、被害が小さいときです。

後遺障害は一生残るケガを意味する後遺症に対して、等級別で認定されるものです。後遺障害があるとされれば、弁護士基準で多額の慰謝料を請求することができます。反対に、もしも後遺障害が認定されず、それに加えて裁判が長引くようなことがあれば、利益は少ないのに弁護士費用が増えることになります。その場合は、費用倒れの心配もあるため、相談の際に裁判をしないようアドバイスする弁護士もいます。

弁護士費用を節約するには

弁護士費用を節約するには幾つかの方法があります。なるべく多くの利益を得るためにできることをご紹介します。単純に、費用の安い弁護士が悪く、高い弁護士が良いとは言えないため、ここでは安い弁護士を雇うことは除外して考えます。

弁護士費用特約を利用する

弁護士費用特約をオプションで付けている場合はこれを利用することで、弁護士費用が補償されます。弁護士費用特約は保険会社に示談交渉に応じてもらう代わりに、直接弁護士を雇って相手側と交渉するときに、その費用を補償してくれる特約です。適用するには事前に保険会社から承認を受けなければなりません。いざ事故となっても条件によっては適用できない場合もありますので、よく契約内容を確認しておきましょう。

問題は保険会社の担当者は、特約の利用を積極的には勧めてこないということです。保険会社としてはできるだけ補償額を抑えたいからです。実際に、何かと理由をつけて弁護士費用特約は使えないと言ってくる担当者もいます。具体的によく言われるのが「本件はこちらで示談交渉ができる事案ですので、弁護士に依頼する必要はありませんよ」という言葉です。しかし、本来、弁護士費用特約は被害者に過失があっても適用できるはずですので、真に受けないよう気をつけなくてはなりません。

また、全ての担当者がオプションの条件を充分理解しているとも限らず、頼りない新人社員も稀にいます。そのため、担当者の言うことを鵜呑みにせず、自分でも確認するという心構えが必要です。

弁護士に依頼するタイミングを調整する

弁護士に依頼するタイミングによっても弁護士費用が変わってきます。結論から言うと、示談金額を提示された後に依頼したほうが、弁護士費用は少なくなります。

どういうことか説明しますと、事故が起こってすぐに依頼すると、賠償金全額が経済的利益となり、そのうちの決まった割合が弁護士の報酬となります。他方で、示談金を相手側から提示された後で依頼すると、最終的に獲得した金額から当初の向こうの提示額を引いた金額が経済的利益とされます。弁護士費用はそこに決まった割合をかけた報酬となりますので、より少ない金額となるのです。

とはいうものの、弁護士費用が安ければ良いというものでもありません。早いうちに相談することにもメリットがあります。それは、資料作成が依頼できること、早めに手を打てることや、相手側の言い分に振り回されずに済むことなどです。

例えば、自分ひとりだけで相手の保険会社とやりとりをしていると、治療を打ち切られたり、保険診療への切り替えを迫られたりすることがあります。交通事故の被害に遭い、入通院をしているときに先方の保険会社から様々なことを言われるというのは充分にストレスとなります。弁護士に依頼することで、先方と交渉をしてもらえ、不必要な手続きや精神的な負担を軽減することができます。実際に弁護士に依頼した人の中には、安心感を大きなメリットとして挙げる人が多くいます。

弁護士への依頼は金額の多寡だけで考えずに、総合的に考えることをお勧めします。ご自分で判断されるよりも無料相談を受ける方が確実なアドバイスが貰えるでしょう。

無料相談を利用する

無料相談を利用することで、今後の問題点と解決策を訊くことができます。慰謝料の計算や示談の手順、用意すべき書類なども教えてもらえます。初めての事故や周りに相談できる人がいない場合は一人で不安でしょう。そんなときに具体的な対処法が分かると、大変心強いものです。当サイト「交通事故の慰謝料・示談SOS」でも無料相談が可能な弁護士事務所を掲載しておりますので、ぜひ参考にご覧になってみてください。

まずは弁護士に相談を

依頼のメリットが大きい事案は弁護士に相談をした方がお得です。どういった事案かは既に見てきたため、もうお分かりかと思いますが、死亡・重傷事故、長期入院や後遺障害を伴う被害、弁護士特約が使える場合です。これらに該当する場合は慰謝料を増額させられる可能性が高いため、弁護士に依頼すべきだと言えます。相手側の保険会社の言い分に従っていると、実際に受け取るべき額よりも何倍も少ない賠償金しか手にできないことになってしまいます。

また、被害が大きくない事故であっても、隠れたところに賠償金を増額させるカギが隠れていることもあります。ご自分で判断せずに、まずは弁護士に相談されてみることをお勧めします。

まとめ

交通事故の弁護士費用がどのくらいの相場か、おおまかに把握できたのではないでしょうか。弁護士費用の相場がわかれば、無駄に高い料金を払うこともなくなるはずです。

今回ご紹介した弁護士費用の相場やどのような場合に依頼すべきかといった知識を活用して、納得のいく弁護士事務所選びをされることをおすすめします。まずは当サイトから交通事故に強い弁護士への無料相談をご利用ください。

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